DENCHA_bus’s diary

バスコレ改造など、、

バスコレでKC-LV832N(東武顔)を作る

こんにちは。はじめまして。Twitterにてでんちゃんばすというハンネで活動しております。主にバスコレ改造について採り上げておりますが、ちょくちょく実車も…適当にやってますが、よろしくお願いします。

今回はご要望を頂きましたので、以前製作した、しずてつジャストライン KC-LV832N(東武顔)についての工法、詳しい解説を行っていきたいと思います。ご意見ありがとうございました。

                   

↑2022年5月 浜岡営業所にて

 

さて、今回製作したのは上記しました通り2000年式のKC-LV832Nで、所謂「東武顔」の車です。

どうやら営業用のLV832としては日本国内最後の1台のようで、、

一昨年の5月ぐらいに長らく配置されていた相良から浜岡に転属したことから話題になりました。

今現在も運用中とのことで、長生きして欲しいところです。

今回はそんな特徴的なLV832を作ってみました。

 

・素材

ローカル路線バス乗り継ぎの旅2台セット松阪〜松本城編の八風バスキュービック(前面とリア、屋根、前面幕と前面、リアの窓ガラス)

名市交90周年2台セットのレトロカラーバス(側面、中ドアリア間、非公式側の窓ガラス、シャーシ)

都バススペシャルのLV834 ×3(デッドスペース、非公式側右下の蓋、リアの蓋×2、前面のウィンカー)

奈良交通新旧カラー2台セットのLV234(前ドア中ドア間の窓ガラス)

トレジャータウンのパーツ(5ファンタイプのゼクセルクーラー、テールやウィンカーなど)

 

ざっとこんなところかなと、、

キュービックは幕がはめ込み式ではない旧タイプのものでも構いません、できれば2台あった方がいいです。というかないときつい気がします。

エルガはガラスに使用する奈良交通のエルガ等、N尺であれば他の製品でも代用できます。(QPGだと穴埋めが若干面倒くさいので、PKGの構体を使用しました)下地がアイボリーですので成型色が薄めなものがおすすめです。

それでは制作過程に入っていきます。

 

・下準備

                 

まずはN尺エルガを↑の様に切り出します。

ノコギリなどで縦に真っ二つにしてからポキッといかないよう慎重に切り出していくのが良いかなと思います。前ドアや運転席周りは特に折れやすいので気をつけましょう。

非常口やパネルラインは組み合わせた後にいじります

                             

続いては前面を作っていきます。

当然そのままでは使えないので、キュービックとエルガで東武顔を作っていきます。

まずは↑の様にキュービックの前面パーツを黄色い線の辺りでノコギリでカットします。

今は下半分だけ使いますが、上半分も後ほど使うので捨てないように!

すると↓のようなパーツができます。

                   

続いて赤線のところでカット。

ライトケースギリギリのところで切ると良さげです。

                   

最終的にこのようになります。キュービックはこれでおしまいです。

                   

次にエルガ側の加工です。

大雑把にフロントを切り出してから、黄色い線の辺りをニッパーで適当にカットします。

                   

すると↑の様になります。×の部分はもう使いません。

赤線の部分をカットしてから、青線の部分までヤスリで慎重に削ります。

                   

最終的にこのようになります。

ヤスリで綺麗に整えてから先程のキュービックとパーツとこのエルガのパーツを組み合わせると…

                   

こんな感じに!上にくっついてるのは長さを調節するための適当なプラです。この時点で左のワイパー点検蓋も埋めておきましょう。

                   

続いてはリアです。まずこのように切り出します。

この画像の時点でテールの斜め下にある取っ手のようなモールドを撤去してあります。

切断面は平らにしておきましょう。リアの準備はこれだけです。

・改造

さて、いよいよ本改造です。

とにかく細かい加工が多いので先に前面、リア、公式側、非公式側の加工箇所を簡単に書いた図を載せておきます

                   

                 

                 

                 

…とにかく多いです…

書き忘れてますが非公式側は右下にエルガの蓋を移植、公式側同様裾を平らにしています。

屋根と側面の接合に関してですが、エルガの方は雨樋上のモールドのギリギリまで削り、キュービックはそれに合うよう少しずつ削りながら合わせていくと上手くいくと思います。ちゃんと平らに処理したものを瞬着で接合すれば、簡単には外れません。が、力入れすぎると割れますよ(笑)

特筆すべき点としては、やはり非公式側の窓部分でしょうか。LV832を製作する場合、実車通りにピラーを設置すると、N尺エルガの窓ははまりません。そこで、非常口側と運転席側共に少しずつピラーを太くすることで窓部分を狭くし、上記の窓がはまるように工夫しています。

                             

その他、穴埋め/筋彫りに関しては、瞬着で穴埋め→ヤスリがけ→デザインナイフや彫刻刀で筋彫りと言った感じです。後方の接合部に筋彫りするのがなかなか難しいですが、細心の注意を払って割れないよう慎重に彫りましょう。

                             

幕板は0.1mmプラ板を切り出して屋根と側面の接合部を隠すよう貼っています。路肩灯、細い補助テール、手すりについては真鍮線、足元灯は中ドアは角棒を切削したもの、前ドアはそれに真鍮線を接着(別にこれいらないです)しています。

ピラーは余ったプラ材等を現物合わせではめ込んで行けばOKです。

ガラスは、側面は無加工でエルガのものがはまりますが、後面は元のキュービックのものの下半分ほどをカットしたものを使います。前面フロントガラスはちょっと特殊なので解説します。

・前面ガラスの作成

東武顔は勿論通常のキュービックのガラスは使えません(そもそもバスコレのキュービックはフロントガラスとライトが一体化してる)

だからと言って東武顔特有の傾斜がついたガラスパーツも恐らくありません(恐らく…)

そこで、今回は元のキュービックのパーツのフロントガラスの部分を加工して無理やり東武顔に対応させていこうと思います。

下準備で前面のパーツを切断しましたが、そのうちの上半分を使います。それを荒い番手のやすりで削っていくとこのようになります。

                   

左側がまだ削っていない状態、右側がほぼ削り終わった状態です。それっぽくなってきましたよね!?(?)これを左右両方行います。

大きさは現物合わせですが、削る際は必ず下側だけ削るようにしてください。上の爪の部分を削ってしまうとはめ込むとき少々面倒くさいです。

「おいおい!形は良くても、こんな曇ったらガラスとして使えないじゃないか?」と思った方!ご安心ください!

                             

この「神ヤス!」というものを使います。

これで#2000→#4000→#6000→#8000→#10000の順番で削って(8000ぐらいからは磨く感覚)いくと…

                   

…取り付けたあとの写真しかありませんでした(笑)

このようにガラスの向こうが見えるようになります。これでも少し曇ってはいますが、自分的にはこれで十分です。下側の枠は勘弁してください…(笑)

「ワイパーはいつ出てきた!?」と思った方!

…最後に出てきます…

・塗装

お待ちかねの塗装タイムです!!

順番はアイボリー→水色→赤→青→黒→ウィンカー・テール→その他色さし、です。それでは塗っていきましょう

                   

まずはアイボリー。GMカラーのアイボリーA(小田急アイボリー)です。綺麗に処理できていればこれで接合部分が消えます(?)

                   

続いて水色。クレオスの34番スカイブルーです。まだマスキングが楽です(笑)

                   

次は赤。クレオスの327番レッドFS11136(サンダーバーズカラー)です。しずてつぽくなってきましたね!

                   

青は中々渋いです(笑)

                 

タミヤのレーシングブルーを使いましたが恐らくクレオス65番のインディブルーの方が向いてます。これでも見えなくは無いですけどね。

                 

黒とウィンカー、テール、フォグを塗って仮組みした状態です。

黒は適当なペン、オレンジはクレオス59番オレンジ、テールはメタリック(←なんで?)レッドですが、車体の赤と同じものでいいと思います。フォグはタミヤのエナメルXF-3フラットイエローを流し込んでいます。ここまで来たら一旦光沢のクリアーを吹きます。

・行先、表記類

行先に関してはワードでそれっぽく作ったものをサイズ合わせしてセブンイレブンで印刷、表記類は実物をトレースしたものをサイズ合わせしてハイキューパーツのデカール用紙に印刷して使っています。

                           

プリンターはCanonの下位機種ですが、それほど粗さは気にならないです。

このデカール、なかなか曲者で説明通りにやっても貼るのに苦戦すると思いますが、焦らずやっていきましょう。特に細長いもの、小さいものはかなり厄介です。ここはコツを掴んで頑張るしかありません…

                   

表記類を貼り、ワイパーを設置した状態。出入口表記のみトレジャータウンのインレタです。ワイパーは、車体に0.3mmの穴を開け同じくトレジャータウンのものを接着。どれを使ったか忘れてしまいました…

あと、中ドアのドアレールはこれまたトレジャーのドアレールインレタを使っていますが、なかなか苦戦したので省くかマスキングして塗装するのをおすすめします。ライトレンズ、スロープは銀のマッキーです。

 

あとはつや消しクリアーを吹いてから組み立てれば…!

                   

                           ゐえゐ、完成!!!

                  

                   

制作期間約7ヶ月、念願のLV832が手に入りました。少々妥協した部分はありますが、言われなければ、程度のクオリティには仕上がったと思います!ちなみにホイールは都バスSPのMP747のものをそのまま履かせています(笑)

いかがだったでしょうか。東武顔、N尺というレア形態、加工も少々難しい車ですが、もしこの記事を見て(この車に限らず何かしら)作ってみようと思っていただける方がいましたら幸いです。逆にこれが作れればノーマルのLV832も手こずらずに作れるんじゃないかなと思います。

ダラダラと解説(?)しましたが、この記事は以上になります。また要望があれば何か記事を書くかもしれません。お待ちしてます。

この記事を見て「ここわかんねぇよ!」というところがありましたら、Twitterの方でDM、またリプでもなんでも大丈夫なので僕に伝わる形で連絡して頂ければお答えします!分かりにくい説明にはなると思いますが汗

ご覧いただきありがとうございました!